西浦田楽

木タロウ

2011年02月21日 15:27

西浦田楽(2011)
水窪町で1300年前 行基がこの地を訪れ仏像と仮面を作って始めたという 観音様の祭り=「西浦田楽」が 行われました。20日夜月の出の時刻から翌、日の出まで夜を徹して行われる祭り。
夜2時半ごろから訪れて見ました。
前半(月の出から 夜中の2時ごろまでの様子は こちら からご覧いただけます。


夜中の2時頃から約1時間 別当家で一休みし夜食をとっていた能衆が石段を上り庭に戻ってきた。


「くらいれ」から戻ると たねおり・桑とり・糸ひきと 養蚕の様子を舞う。水窪は古い時代から 養蚕が盛んだったのだろうか?


太鼓を臼に 着物を餅に見立てた餅つき。本当に餅をついているように見える。


君の舞
子孫繁栄・豊作を象徴しているという。

田楽
ばとり


しってりを持って へいばい(払い)を踏む


能衆の田楽


神様のお出まし。仏の舞(千手観音、馬頭観音、子安観音など6観音が現れる)
この時は 明かりや照明を消します。神秘的です。


治部の手
のたさま

三番叟
などを演じているうちに いつしか夜が明け明るくなってきました。

はね能12番~

野々宮


やしま(壇ノ浦の戦い)


さおひめ


橋弁慶

・・・・・


しずめ
訪れた神々にお帰り願う儀式が終わり祭が終わると 東の山の端に日が上ってきた。
今年は 暖かい天候に恵まれたと思いましたが やはり西浦は寒かったです。




橋弁慶 能の一部(参考) 
薙刀やがて取り直し。いでもの見せん手なみの程と。斬つてかゝれば牛若は。少しも騒がず突つ立ち直つて。薄衣引き除けつゝ。しづしづと太刀抜き放つて。つつ支へたる薙刀の。切先に太刀打ち合はせ。つめつ開いつ戦ひしが。何とかしたりけん。手許に牛若寄るとぞ見えしがたゝみ重ねて打つ太刀に。さしもの弁慶合はせ兼ねて。橋桁を二三間しさつて。肝をぞ消したりける。あら物々しあれ程の。あら物々しあれ程の。小姓一人を斬ればとて。手並にいかで洩らすべきと。薙刀柄長くおつ取りのべて。走りかゝつてちやうと切れば。そむけて右に。飛びちがふ取り直して裾を。薙ぎ払へば。跳りあがつて足もためず。宙を払へばこうべを地に付け。千々に戦ふ大薙刀。打ち落されて力なく。組まんと寄れば切り払ふ。すがらんとするも便なし。せん方なくて弁慶は。希代なる少人かなとて呆れはててぞ立つたりける。

西塔の武蔵。弁慶なり。互に名告り合ひ。互に名告り合ひ。降参申さん御免あれ少人の御事。われは出家。位も氏もけなげさも。 よき主なれば頼むなり。粗忽にや思しめすらんさりながら。これ又三世の奇縁の始。今より後は。主従ぞ。と。契約堅く申しつゝ。薄衣被かせ奉り弁慶も薙刀打ちかついで。九条の御所へぞ参りける。



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